Excelで指定した値の倍数に切り上げるCEILING.MATH関数の使い方

エクセルで指定した値（基準値）の倍数に切り上げる関数の紹介です。

特定の数の倍数で切り上げをしたいときに、CEILING.MATH関数を使います。ここでは基準値の倍数で切り上げするCEILING.MATH関数の機能と使い方を紹介していきます。この関数は、切り上げる数と基準値は違う符号でも計算できると同時に、負の数の切り捨ては計算方法を決める「モード」を指定できます。

好きな数（基準値）を指定して、その倍数で切り上げできるエクセル関数です

CEILING.MATH関数

基準値の倍数で切り上げする関数です。基準値は自由に指定することができます。負の数の切り上げの計算はモードで指定します。

CEILING.MATH関数の書き方

CEILING.MATH関数では、切り上げる「数値」と、どの数の倍数で切り上げるかの「基準値」、負の数値を切り上げる時に、元の数値以上・以下のどちらへ切り上げるかを決める「モード」を指定します。

数値：切り上げたい数値を指定します。

基準値：この数の倍数で、数値が切り上げられます。

モード：負の数の切り上げの方向を指定します。「０」や省略時・・・切り上げる負の数値「以上」の数に切り上げます。「０」以外を入力時・・・切り上げする負の数値「以下」の数に切り上げます。

次は実際にCEILING.MATH関数を使って、指定した数値を基準値の倍数に切り上げしてみます。

実際の使用例を確認してみましょう

CEILING.MATH関数の実際の使い方

下の図のように、数値と基準値、モードを指定して切り上げた数を求めてみます。CEILING.MATH関数を使って、関数の中にセルを指定します。

ここでは、基準値である４の倍数は４，８，１２，１６・・・となるので、１５より大きい４の倍数の「１６」に切り上げられます。今回、数値は正の数の「１５」なので、モードは何を入力しても影響はありません。※モードは、数値に負の数を指定した場合だけ、計算内容が変わります。

15が4の倍数の「16」に、切り上げられました

ここで基準値に負の数を指定しても、計算結果は変わりません。

もし基準値に小数を指定した場合は、小数を含めた倍数に切り上げられます。

4.3の倍数は「4.3、8.6、12.9、17.2・・・」となるので、17.2に切り上げられました

次は、「切り上げる数値に負の数」を指定した場合を確認します。負の数の切り上げはモードの指定によって計算が変わります。

モード：「０」・・・切り上げする負の数値以上に切り上げます。

モード：「０以外」・・・切り上げする負の数値以下に切り上げます。

この例では、モード「０」の時は「－１５以上」で「４の倍数」になる「ー１２」に切り上げられています。モード「１」の時は「－１５以下」で「４の倍数」になる「ー１６」に切り上げられます。

負の数の切り上げは、モードの指定によって計算が変わります

最後に「負の数値」に、「小数の基準値」を指定した場合にも、小数を含めた倍数に切り上げられます。

それぞれ、指定した基準値の倍数で切り上げられた数を求めることが出来ました。

CEILING.MATH関数を使うと、基準値の倍数で切り上げた数を求めることができるので、ぜひ活用してみて下さい。

CEILING.MATH関数では負の数の計算内容をモードで指定できますが、CEILING.MATHのモード指定しない場合と同じ計算ができるCEILING.PRECISE関数（モード指定無し）もあります。更に数値と基準値が同じ符号の数しか扱わない場合はCEILING関数（モード指定なし：異符号でエラーあり）でも同じ計算ができるので下の記事を参考にしてみて下さい。

切り捨てには「床」を意味する英語：FLOORが使われていますが、切り上げには「天井」を意味する英語：CEILINGが使われています。英語の意味を知っておくとエクセル関数も少し覚えやすいですね

その他のExcelの操作・関数は、Excelの操作・関数の解説一覧から、気になる記事を確認してみてください。